日蓮正宗問題研究 はじめに、宗門改革へ同盟決起

はじめに

 今回の日蓮正宗と創価学会の問題において、最も許しがたいものは、日蓮正宗の阿部日顕法主が創価学会を切り捨てるカット作戦、通称『C作戦』を立案し、謀略と二枚舌を使って、学会を恫喝し、従わぬと見るや、いとも簡単に「破門」にしたことであります。僧侶が自門の信徒を謀略によって貶め、切り捨てる宗教など、どこの世界にありましょうか。私どもが、自らの僧侶生命をも賭け改革に立ち上がった最大の理由は、まずこの一点に存するのであり、僧侶の本義に外れた日顕法主の愚行に断固抗議するため、私どもの寺院は、法律上の宗派離脱という手続きを踏み、宗教法人「日蓮正宗」との包括関係を破棄し、同法主の退座を求める運動を推進している次第であります。

 以上の経緯により、主に住職教師の集まりである『日蓮正宗改革同盟』を平成4年2月2日に、また宗内若手僧侶から構成される『青年僧侶改革同盟』を同年3月30日に結成、本格的な宗門改革に着手し、今日に至っております。また、両同盟の他にも『憂宗護法同盟』の諸師や、或いはいずれのグループにも属さぬ方も含めて、宗門改革に立ち上がっている住職・僧侶の数は、総勢42名に上ります。また、今なお、宗内に残り、志を同じくする僧侶も相当数存在し、ともに連携を取り合いながら、改革を目指し戦っております。

 さて、創刊号である今号は、私どもの改革への直接の動機ともなりました「C作戦」を取り上げ、〈法主の謀略=『C作戦』〉と題して、特集を組みました。合わせて、私どもが離脱に際し、率直な心情を綴った『諫暁の書』『離山の書』を、参考資料として同封しましたので、何卒御一読の程を切にお願い申し上げます。

宗門改革に立ち上がっている僧侶一覧
平成5年6月1日現在
○ は青年僧侶改革同盟、◇ は日蓮正宗改革同盟
No 氏名 寺院名 離脱年月日
1 ◇ 工藤玄英 立川・長栄寺住職 平成4年2月2日
2 ◇ 大橋正淳 和歌山・大照寺住職
3 ◇ 串岡雄敏 愛知・能顕寺住職
4 ◇ 吉川幸道 京都・顕仏寺住職
5 ◇ 池田託道 滋賀・世雄寺住職
6 ◇ 宮川雄法 立川・長栄寺執事
7 ◇ 成田雄具 夕張・興隆寺住職 平成4年2月8日
8 ◇ 岡崎雄毅 秋田・妙貴寺住職 平成4年2月15日
9 ◇ 山本辰道 岩手・常説寺住職 平成4年3月16日
10 ◇ 石川雄山 広島・円徳寺住職 平成4年4月27日
11 ◇ 立原貞道 佐賀・大恩寺住職 平成4年4月30日
12 □ 椎名法昭 埼玉・妙慧寺住職 平成4年6月16日
13 □ 小板橋明英 京都・能栄寺住職 平成4年6月28日
14 □ 中島法信 愛知・妙道寺住職 平成4年7月15日
15 ◇ 弘川雄登 山口・大栄寺住職 平成4年9月24日
17 ◇ 渡辺慈済 神奈川・大経寺住職 平成4年10月18日
18 □ 細井琢道 足立・実修寺住職 平成4年11月2日
19 ◇ 成田樹道 愛知・法布院住職 平成4年11月9日
20 □ 西田誠道 青森・法典院住職 平成4年11月10日
21 □ 浜口寛正 青森・東漸寺住職
22 ◇ 成田宣道 栃木・浄圓寺住職 平成4年11月12日
23 □ 椎名法宣 福島・壽海寺住職 平成4年12月9日
24 □ 能勢宝道 滋賀・法乗寺住職 平成5年1月7日
25 □ 大塚順妙 岩手・東光寺住職 平成5年1月9日
26 □ 関口周道 徳島・法成院住職 平成5年1月18日
27 □ 渡辺道粛 福島・開蓮寺住職 平成5年3月28日
28 ○ 菅原雄政 元、横浜・応顕寺在勤 平成4年3月30日
29 ○ 土井雄育 元、総本山・大坊在勤
30 ○ 橋本雄正 元、総本山・大坊在勤
31 ○ 岡崎雄直 元、秋田・妙貴寺在勤
32 ○ 松岡雄茂 元、江戸川・大護寺在勤
33 ○ 渡辺雄悦 元、国分寺・大宣寺在勤
34 ○ 大塚法樹 元、京都・平安寺在勤
35 ○ 大塚雄能 元、山形・法樹院在勤
36 ○ 植松雄増 元、大阪・安住寺在勤
37 ○ 山口雄在 元、大阪・平等寺在勤
38 ○ 渡辺雄範 元、新宿・大願寺在勤 平成4年5月18日
39 ○ 押田雄勤 元、岐阜・経説寺在勤 平成4年6月1日
40 ○ 石井信広 元、総本山・大坊在勤 平成4年9月14日
41 ◇ 小倉雄存 元、札幌・日正寺在勤 平成4年9月25日
42 ○ 成田雄伴 元、小平・広説寺在勤 平成4年10月20日
43 ◇ 大橋法恵 元、総本山・大坊在勤 平成4年3月16日


>>日蓮正宗問題研究 目次へ
>>トップページへ