新・改革通信 NO.90 (2008.08.30) じわじわと、早瀬ファミリーを中心に、”日如体制”が出来上がりつつある。 次期法主は日如次第か。気をもむ、日顕・信彰親子

日如が登座した時、本山周辺では
「五年で信彰に交代だろう」
と、日如は”つなぎの法主”と位置づけられていた。
ところが、最近では、
「どうも、日如さんは、死ぬまで猊座を降りないつもりらしい」
と、宗内の一部でささやかれている。


内事部を押さえ、宗務院も抑えつつある早瀬家
 その噂を裏付けるかのように、今、じわじわと宗門に”日如体制”が出来上がりつつある。すなわち、日如の父親の早瀬日慈が主管をしていた法道院出身や日如が住職をしていた大願寺在勤者が要職を占め始めているのだ。

 主任理事は日如の義弟である佐藤慈暢だが、内事部のセンター長に、もと法道院在勤の吉田道善がついた。これで内事部は早瀬ファミリーで固まった。

 宗務院を見ると、海外部長の漆畑行雄と、副教学部長の宮野審道は、法道院出身。海外部の野村信導と佐藤正俊は大願寺在勤者である。

 また、漆畑は下条妙蓮寺の住職でもあり、妙蓮寺も早瀬家のものとなった。

 さらに、宮野は「大日蓮」出版代表者である。いずれ、宮野が教学部長になるのであろう。問題は庶務部だ。庶務部長は阿部信彰だから、日如の思い通りにはならない。実質、日顕の指示で動いている。

 ただし、副部長の斎藤栄順は日如が庶務部長時代からの子飼いだ。その下にいる南條信聡は大願寺在勤者。つまり、信彰の言動は日如に筒抜けになる。

 宗務院は庶務部と海外部が中心と言ってよい。簡単に言えば、本山の動きを掌握するのが内事部、国内末寺の動きを掌握するのが庶務部、海外末寺の動きを掌握するのが海外部である。

 日如はその主要なポイントのうち、内事部と海外部、つまり本山と海外の末寺を完全に支配化に置いたことになる。

住職の大半は日達門下と法道院系
 それでも、八木が総監で庶務部長が信彰であるかぎり、日顕らは国内の末寺の動きを握っているように見える。

 ところが、実態は違う。まず、住職の大半が日達門下である。彼らは、達師の功績を次々に破壊した日顕を根深く恨んでいる。

 彼ら「妙観会」は大宣寺の菅野日龍や細井珪道を中心に、頻繁に連携を取り合っているようだ。

 さらに、そのほかの多くの住職が法道院出身者である。彼らは「法器会」を結成しているが、その結束力は「妙観会」よりも強いと言われている。

 日顕は一時期、この「妙観会」と「法器会」を牽制して、「徒党を組むな」と言っていたが、結局、日達門下、早瀬閥に対抗するため、自分の弟子を集めて「越洋会」を結成した。

日如を指名したのが日顕の最大のミス
 日顕の「越洋会」の旗揚げは、時期法主を息子の信彰にするための策略でもあった。自分の弟子を集めて、日如にプレッシャーをかけようとしたのだ。

 しかし、大きな問題がある。それは、日顕の弟子はまだ若く、住職になっているのは、ごくわずかということだ。

 先ほども述べた通り、住職のほとんどが日達門下と早瀬系である。宗門では、各末寺が独立した法人であり、やはり、住職の権限は大きい。

 日顕の時代は、日顕が恐怖政治で住職たちを押さえ込んで来たが、今は違う。住職の大半は日顕の時のように、”従わないとクビ”という脅迫観念で法主に服従しているのではない。

 日達門下は反日顕ファミリーという感情を元に日如を支えているし、早瀬系は「やっと早瀬家から法主が誕生した」という喜びで結束して日如を守っている。

 また、多くの住職が、”信彰が法主になれば、確実に宗門は潰れる”という危機感から、”信彰以外なら誰でもいい”という、やけっぱちな気持ちで日如に従っているというのが実態だ。

日顕の誤算=当代の法主に従うのが宗門
 宗門では、伝統的に法主の権威が絶大であり、当代の法主に従うのがいわゆる「血脈信仰」だ。いくら日顕が”元法主だ! 隠尊だ!”とわめいても、最初のうちは日如も機嫌を伺っていたが、体制が固まれば、当然、豹変する。

 以前は、日顕・八木・信彰が決めた指示に日如はしたがっていたが、今は、日如・佐藤慈暢というラインで物事が決まり始めている。

 また、いくら日顕の弟子といえども、彼らはまだ権限もなく、当然、当代の法主に従うことを強いられる。

 日顕も登座直後は「十年で交代」と言っていたことがあるが、結局、腰を悪くして本尊書写ができなくなるまで、必死に猊座にしがみついていた。

 そして同じように、日如も猊座にしがみつきはじめた。

 もう、すでに日顕の力が及ばなくなり始めており、次期法主が信彰になるという確証はない。すべては日如次第である。

 すべて、”先師否定”の日顕が受ける報いであることは間違いない。(編集部)

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